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ピロリ菌
ヘリコバクター・ピロリ菌(以下:ピロリ菌)は胃に感染する菌であり胃酸を中和する作用があるため胃の中にとどまり長期間にわたり胃の粘膜に炎症を起こし続けます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因や慢性胃炎、十二指腸炎そして胃・十二指腸潰瘍が何度も繰り返す原因になっているのも特徴です。感染経路は土壌に生息するため井戸水や山水の飲み水などによるものが考えられています。また長期間にわたり感染し続けると胃にがんが発生することもあります。
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インフルエンザ
症状
- 突然の発症(かぜは徐々に悪化します)
- 38℃以上の発熱
- 上気道炎症状(咳、咽頭痛、鼻水など)
- 全身症状(悪寒、倦怠感、筋肉痛、食欲不振)
以上、4項目に該当する場合インフルエンザ感染症を疑います。
検査
- 迅速診断法
鼻腔のぬぐい液からウイルス抗原を検出します。検査してから5分前後で判定できます。
注)発熱から最低3時間から24時間で陽性になります。
発熱してからの即時検査では偽陰性となる可能性があります。 - 血液検査
H1抗体を検査します。結果が出るまで時間を要しますので、あらかじめご了承ください。
A型インフルエンザでは香港型やソ連型か判別することができます。
治療
抗インフルエンザウイルス薬の使用目的は・・・
それ以上の重症化を防ぐこと、インフルエンザ症状の早期改善、伝播の抑制です。
※抗インフルエンザウイルス薬は発病後の早期(48時間以内)に使用することをお勧めします。
ですからインフルエンザのシーズン中は、からだの不調を感じたならなるべく早く診察を受けてください。
【抗ウイルス薬の種類と使用方法】
- 吸入薬による治療
イナビル:1日1回吸入、単回吸入
リレンザ:1日2回朝と夕に吸入、5日間継続 - 内服による治療
タミフル:1日2回朝と夕に内服、5日間継続
注)原則的に10歳代の患者さまへのタミフル投与は差し控えております。 - 点滴による治療
ラピアクタ:1日1回点滴、単回点滴
注)重症化の恐れ(インフルエンザ肺炎、脳症など)がある場合のみ連日反復投与可能。
予防接種
インフルエンザにかからないための良い方法は、予防のためのワクチン接種を受けることです。
特に高齢者やお子さま、持病(慢性肺疾患、糖尿病など)のある方、およびそのご家族の方はできるだけ予防接種をお受けください。予防接種を受けてから抗体ができて作用が現れるまで2~3週間かかりますので11月中にお受けになることをお勧めします。
予防接種について
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アデノウイルス
アデノウイルスは呼吸器、消化器、目などにさまざまな症状を引き起こす「かぜ様疾患」の原因ウイルスです。
人から人へ感染し、1年を通して発生し、保育園や幼稚園ではしばしば流行を繰り返します。
乳幼児から小学生に発症することが多く、感染した場合1週間程度の潜伏期の後、発症します。
アデノウイルスが起こす病気
- 呼吸器(扁桃炎・咽頭結膜熱・肺炎)
- 目(流行性角結膜熱・急性濾胞性結膜炎)
- 消化器(乳児急性胃腸炎)
- 泌尿器(急性出血性膀胱炎)
特に乳幼児に見られるのは扁桃炎と咽頭結膜熱です。
- 扁桃炎
急に高熱が出て、5~6日続きます。高熱の割に、子どもたちは比較的元気です。
しばしば、扁桃に黄色あるいは白色の膿がつきます。咳はほとんどありません。 - 咽頭結膜熱(プール熱ともいいます)
扁桃炎の一部の小児で、眼が充血する結膜炎を合併します。現在、プールで感染することはほとんどなく39~40℃の発熱が1週間近く続くこともあります。
特別な治療法はなく、ほとんどが自然治癒する病気ですが、解熱するまで医師に診てもらいましょう。
診断
アデノウイルスの診断法は綿棒で扁桃を拭って、アデノウイルス迅速検出キットで検査します。
3~8分程度で診断できます。
検査の有用性
高熱が1週間ほど続きますが、全身の状態は比較的良好です。
アデノウイルス迅速検出キットを使用しアデノウイルスとわかれば、抗生物質などの薬を飲む必要はありません。
治療
有効な治療薬はありませんが、発熱や咽頭痛などの諸症状を改善する対症療法を行います。
ご家族の方へ
アデノウイルスは、唾液、涙、鼻水、便から感染します。
とても感染力が高いので、タオルや食器の共有は避けましょう。
家族への感染を防ぐため、手をよく洗ってください。
発症してから咽頭からは1~2週間ウイルスが排出されます。家族や友人にうつさないため、プールはしばらくお休みしてください。
お休みの期間
- 咽頭結膜熱(プール熱)
主要症状が消退してから約2日を経過するまで出席は停止となります。
ただし、病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めたときは登校することは可能です。 - 流行性角結膜炎(はやり目)
症状により学校医その他の医師が伝染のおそれがないと認めるまで自宅療養となります。
A群β溶連菌
溶連菌は溶血性連鎖球菌という細菌です。α溶血とβ溶血の2種類があり、さらに、A群、B群、C群、G群などに分類されます。
くしゃみや咳から唾液が飛び、それを口や鼻から吸い込むことで感染(飛沫感染)したり、皮膚の接触やタオルや食器から感染(接触感染)したりします。
2~5日の潜伏期を経て症状が出現します。特に4月~7月、11月~3月に流行します。
診断
スムーズに診断できる迅速検査キットがあります。のどのぬぐい液を用いて溶連菌かどうか鑑別することができます。判別するのにかかる時間は5~10分程度です。
治療
発熱やのどの痛みをやわらげるお薬のほかに抗生物質を使用します。抗生物質は溶連菌を退治する重要なお薬です。通常10~14日間の内服を継続します。
※途中でお薬の服用を中断してしまうと、生き残った細菌が炎症を起こしたり、急性腎炎やリウマチ熱といった合併症を引き起こしたりすることがあります。いったん症状が良くなってから再び発熱したり体がむくんだり、尿の色が赤くなってきたなどの症状があるときは再度医療機関を受診してください。
登校時期について
溶連菌感染症は学校保健安全法により出席停止期間が定められている感染症の一つです。
抗生物質を飲み始めて24時間以上経過し、全身状態が良ければ医師の許可をもらってから登校しましょう。
感染予防について
- せっけんで手を洗いましょう。
- 家庭ではタオルや食器を別々に使用しましょう。
- 外出時はマスクを着用しましょう。
風しん
風しんは(三日はしか)は感染者の咳やくしゃみなどで飛沫感染します。
感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3週間あり、軽いかぜの症状から始まり、発熱、発疹、首のリンパ節が腫れるといった症状が出ます。発疹も発熱も3日で改善することから『三日はしか』とも呼ばれています。
症状
38℃前後の発熱(約半数の人しか出ません)とともに、耳の後ろや首周りに小指の先ほどのグリグリができ、押すと痛みがあります。
小さく赤い発疹が顔に出てすぐに全身に広がります。かゆみを伴うこともあります。
のどの痛みや結膜炎、咳、頭痛が起こることもあります。
合併症
関節痛、血小板減少性紫斑(しはん)病、脳炎
※妊婦が妊娠初期に感染すると、先天性風疹症候群といって先天性心疾患、難聴、白内障などをもつ赤ちゃんが生まれる可能性があります。妊娠前に検査を行って免疫がない場合は予防接種を行って免疫を付けるようにする必要があります。ただし、女性が接種する場合は、妊娠していないことを確認し、予防接種後は2カ月避妊してください。
超音波(エコー)検査
腹部超音波検査(腹部エコー検査)では肝臓、胆のう、すい臓、腎臓、膀胱、前立腺などさまざまな臓器を痛みなく画面に描出することができます。臓器の中を観ることによって早期に病気を発見し、また既存の病気にもその進行度を定期的にチェックできます。
ながた内科クリニックでは肝臓や胆のう、すい臓、腎臓、前立腺などさまざまなエコー画像をわかりやすく説明させていただきます。
腹部エコー検査
腹部超音波検査では肝臓、胆のう、すい臓、腎臓、脾臓などの臓器を描出します。
具体的には慢性肝炎(B型慢性肝炎、C型慢性肝炎、その他)、肝臓腫瘍、胆石症、胆のうポリープ、慢性すい炎、すい臓の腫瘍、腎結石、腎臓の腫瘍などさまざまな疾患の早期発見や既存の疾患の経過観察に適しています。